Rails勉強会@東京#34に参加について

koichiroさんのブログを拝見して、まとめてもらって気づいた点、うまく伝えられなかった点、もう少し発言したい点についてこの場を借りて意見を述べたいと思います。


先に、今回のセッションについて様々な意見をありがとうございました。
後、編集する時間ないのであの時点での資料をそのままアップしました。
http://docs.google.com/Doc?id=dgc5w653_9c99hxzfq


まず、「プラグインとの付き合いかた。」これをRailsの文化?と理解するにも、自分の立ち位置が保守的にあった点は感じ取りました。私はこの前のセッション直前まで「Railsプラグインの組合せによって開発範囲を柔軟にできる」と勝手な期待をしていた事は否定しません。この件は「自己責任で利用」という結論でもやもやしていた部分がすっきりしました。

 ただ、プラグインをまとめたリポジトリ、ないし自社用のリポジトリを持つ案は、できることなら避けたいと言うのが個人的な見解です。企業ごとに独自のフレームワークを担いで囲い込みを試みた結果、混沌な歴史を経ている他の言語に、そこまで追従する必要がないのでは?と上っ面な問題を指摘します。
 利益を享受・共有できる相手、例えばSIer同士でリポジトリを共有し精度をあげていくといった提案には賛成します。

「公開するプラグインはテストコードを付属させることを徹底してほしい」について

後出しな発言で申し訳ないです。まず、SIerから重要だと認識しているテストコードを寄贈するという発想は、個人的に共感しています。ただ、「重要」の定義について、今一度ディスカッションしたいところです。私見ですが、どんなに体力があるSIerでも、ある程度スコープを絞り込まないとこの期待には応えられないと判断します。

Rubyバージョン × Railsのバージョン − 実現できない組合せ)だけでも不安に感じている中、ハードウェアとOS、ネットワーク、そして今回のプラグインの組合せが積みあがると、SIerには楽しみや技術革新より恐怖が先行すると言わざるを得ません。

 Railsにしろ、Rubyにしろ、エンタープライズ化や標準化に向けた動きが進む中、一昼夜で今の社会構造が変化するとも考えづらいので、導入実績やある程度の規模で評価した指標を経験値として積み上げることがSIerの役目だと、(これも)勝手に思っています。そんな中、「重要」を見定めるために情報収集の弊害になっていると感じたのがGitHubの件です。

 指摘を受け改めて感じることは、Railsはテストコードのテンプレートが自動生成される、普段使っている.Netは意図的に生成アクションをしないと生成されないといった違いに違和感を覚えたからかも知れません。編集していないテストコードがあるため、余計に「あるかも」を期待してしまうのです。それで、あるなら書こうぜと。
 それよりもまず、「公開されたホスティングサービス」であり、検索性を損ねつつある事実を共有したいです。それと、あのインフラがもたらすであろう可能性について。
 他人の善意やルール設定に安心を求めている点は認めます。ただ、「制御」や「強制」といった表現で個人に責任を求めるような思いで伝わったのであれば、ここで訂正させていただきたい。

この点に解決案として、koichiroさんの「検索性に関しては検索する側の技術や道具によって改善していきたいですね。」という意見に激しく同意。forkの親が分かるだけでかなりの改善が期待されます。また、松田さんの「人」で追跡していく視点には参りました。即効性ある貴重な意見として活用させてもらいます。
もうひとつ欲を言えば、移行元からGitHubに切り替える場合、切替元のReadMeに一文添えてもらえると助かります。

 最後に立ち位置を明確にさせていただきたく。

 個人的には、歴史や文化を理解しつつ、Ruby/Railsは長く付き合っていけたらと思います。また、今までありがちだった企業vs個人の関係でなく、得意分野を理解した上で、互いの歩み寄りができればとも考えています。ひと昔前より実現しやすい環境に近づいたと思います。そういう場としても、Rails勉強会に期待している部分があります。
ただ一方で、技術分野が多様化している今、個人に期待されている部分も少なからずあると意見させてください。我々の接しているお客さまは最新技術に安定・安心稼動を求められていることを認識いただければ幸いです。
互いの歩み寄りがなければ実現は難しいと思いますのでよろしくどうぞ。